OSCar VCF & VCA
今回は、80年代モノシンセ最後の名機ともいえるOxford Synthesizer Company, OSCarです。
OSCarのレヴューはこちらのサイトなどにあります。
http://matrixsynth.blogspot.com/2008/02/original-oscar-uk-review-and-synth.html
OSCarの最大のすごさはDCOにあるのだと思いますが、そこはこのレビューに任せて、私のブログでは、VCF(とVCA)について紹介します。手書きの回路図(90年代末にネットにあったもので、おそらく本物)を書き直しました。
状態変数型VCFが2台直列になっています。各VCFはHPFまたはLPFに切り替えられます。カットオフ周波数と、セパレーションという2つのつまみで、各VCFで違うカットオフ周波数に設定することができます。Q(レゾナンス)は共通で同じ値です。
EGやLFOなどはソフトでCPUから発生しており、オペアンプのボルテージフォロワを経由して供給されているので、一見シンプルです。しかしその回路はとても凝ったものです。
なんと指数変換は、13600のIabc入力についているカレントミラー内のトランジスタで行っています。その入力インピーダンスが1kオームととても小さい値になっているのは、指数変換を行っているカレントミラーのインピーダンスがとても小さいのに合わせるためです。CVはボルテージフォロワ経由で供給されているので、インピーダンスが低くても問題ありません。
左下のU4は、指数変換回路の温度補償を行っています。U4内部のカレントミラーが、他のOTAのカレントミラーど同様の温度変化をすることにより、その変化がキャンセルされます。この温度補償は、VCAにも使われています。
アナログスイッチが、フィルタのタイプによってどうなるかは、残念ながら回路図からは分かりません。(ユーザマニュアルでもあれば分かりそうですが、私は見たことがありません。)アナログスイッチの制御端子に入っている抵抗の値はまちまちですが、これは値がどうでもいいので、近所にある集合抵抗を使っているためのようです。
これくらい凝ったVCFなら、CV関係の回路を足して、独立したモジュールにする価値がありそうな気がします。
おわり
OSCarのレヴューはこちらのサイトなどにあります。
http://matrixsynth.blogspot.com/2008/02/original-oscar-uk-review-and-synth.html
OSCarの最大のすごさはDCOにあるのだと思いますが、そこはこのレビューに任せて、私のブログでは、VCF(とVCA)について紹介します。手書きの回路図(90年代末にネットにあったもので、おそらく本物)を書き直しました。
状態変数型VCFが2台直列になっています。各VCFはHPFまたはLPFに切り替えられます。カットオフ周波数と、セパレーションという2つのつまみで、各VCFで違うカットオフ周波数に設定することができます。Q(レゾナンス)は共通で同じ値です。
EGやLFOなどはソフトでCPUから発生しており、オペアンプのボルテージフォロワを経由して供給されているので、一見シンプルです。しかしその回路はとても凝ったものです。
なんと指数変換は、13600のIabc入力についているカレントミラー内のトランジスタで行っています。その入力インピーダンスが1kオームととても小さい値になっているのは、指数変換を行っているカレントミラーのインピーダンスがとても小さいのに合わせるためです。CVはボルテージフォロワ経由で供給されているので、インピーダンスが低くても問題ありません。
左下のU4は、指数変換回路の温度補償を行っています。U4内部のカレントミラーが、他のOTAのカレントミラーど同様の温度変化をすることにより、その変化がキャンセルされます。この温度補償は、VCAにも使われています。
アナログスイッチが、フィルタのタイプによってどうなるかは、残念ながら回路図からは分かりません。(ユーザマニュアルでもあれば分かりそうですが、私は見たことがありません。)アナログスイッチの制御端子に入っている抵抗の値はまちまちですが、これは値がどうでもいいので、近所にある集合抵抗を使っているためのようです。
これくらい凝ったVCFなら、CV関係の回路を足して、独立したモジュールにする価値がありそうな気がします。
おわり
この記事へのコメント
http://www.airburst.co.uk/oscar/
私が参照した手書きの回路図がネットにあると教えてもらいました。tifファイルのほうだけあります。